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2019.12.23
九州民家大学 シリーズ2 建築環境学入門④

10日程前になりますが、12月14,15日と今年最後の九州民家大学に…

14日は熱と環境について、ろうそくの科学から熱の伝わり方について講義が始まりました。

通常、熱の伝わり方に関して教科書には「伝導」「対流」「放射」の順で説明されており、「蒸発」には触れられないことが多いようですが、潜熱(状態変化)も含めて総合的に熱を捉える必要があるとの意味合いで、ろうそくが燃える仕組みがとてもわかりやすかったと記憶しています。
また伝熱の仕方としては「放射」が4割を占めると言われるため、実は建築の熱環境を考える上でも「放射」をきちんんと理解することは非常に重要です。しかし、なかなか難しいトコロもあります…我々は外部から「放射」を受けつつ、自分からも発していますので、その辺り、想像力を膨らませながら理解していかなければなりません。

温度差によって熱が伝わる「伝導」や「対流」と違って、「放射」は“光”そのものですので、根本的に他と伝わり方が違います。我々の身体も建築空間も、ある温度に応じた「放射」(短波長/長波長)を吸収・放出しており、その波長の種類によって暖かく感じたり、冷たく感じたりするということ…ちなみに長波長放射を温度で表すと、-20℃から60℃の範囲です。
なんだか長い波長を受けると聞くと、焚火に手をかざすような、暖かいか熱い状態ばかりをイメージしてしまいますが、温度のレンジはマイナスにも触れています。ということは、「冷放射」という現象もあるということです。
前回までの講義にあった、-270℃の宇宙からの冷放射を忘れては、地球環境も建築環境も正しく理解できないんだなと改めて感じました。

15日は、ようやく「エクセルギー」という概念へのイントロ。宿谷先生が30年以上にわたり取り組まれてきた研究内容です。

概要を簡単に説明することなど到底できませんが、来年に向けての備忘録ということで、メモを加筆したものを挙げておきます。

エクセルギー
・自然現象では必ず拡散が生じる。
拡散を引き起こす能力がエクセルギー。⇔ 「エントロピー」との関連
・拡散の前後で保存されるのがエネルギー。
※熱力学の第一法則、「エネルギー保存則」⇔「エネルギー消費」という言い方は定義上、とてもおかしい…
消費を定量化できるのがエクセルギー。

さて、来年からはいよいよ自分の理解力が試されそうです(苦笑)