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2019.10.29
九州民家大学 シリーズ2 建築環境学入門②

シリーズ第2弾の2回目が、去る19,20日に行われました。
まずは環境とその主体、大きさの関係について、1977年に公開されたイームズの映像作品「POWERS OF TEN」から始まりました。参加者の皆さん、既にここでハートをつかまれております…

人間を基準として、現在では銀河系から素粒子まで10の43乗分のスケールをカバーしながら、それぞれの「科学」の専門分野がありますが(もっとあるのかもしれません…)、実は宇宙の成り立ちや、太陽と宇宙線と雲の発生との関係など、地球を取り巻く「環境」が人間やその住居に及ぼす影響は決して無視できない、という内容です。
また同じように、周囲の物理的変化をキャッチしてそれが神経系へ到達するという人間の感覚は、われわれを直接取り巻く建築環境ともダイレクトに応答しているため、明るさや匂いなどの感覚(体性神経系)と暑さや寒さ、心臓の動きや消化作用などの感覚(自律神経系)についてもそのシステムをきちんと把握しておく必要がある、ということになります。

↑講義資料の一部 一見、およそ建築に関する資料とは思えませんが、とてもわくわくしてしまう内容なんです!

二日目は宇宙と住居、潮の満ち引きと体内時計についての講義でした。地球の自転と楕円を描く公転軌道、月の自転・公転の話などとても魅力的でしたが、残念ながらまだ自分自身で十分に咀嚼できていないため、もっとベンキョーしたいと思います!

ひとことで建築環境といっても、真剣にツッコんで考えていくと世界は広がりますし、むしろ現在の建築分野の「足元の弱さ」を痛感してしまいます。
来月も、楽しく謙虚に参加したいと思います。